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ポートフォリオ添削で見るべきは「作品数」ではない|Webデザイナーが評価されるポートフォリオの本質

ポートフォリオ添削で見るべきは「作品数」ではない|Webデザイナーが評価されるポートフォリオの本質

デザイン添削をしていると、「この作品について、もっと詳しく説明を書いたほうがいいですか?」と聞かれることがあります。もちろん制作意図は重要です。しかし、その前に確認すべきことがあります。そもそも作品そのもののレベルは十分なのか。
ポートフォリオは、自分をアピールするための作文ではありません。採用担当者や制作会社、クライアントがポートフォリオを見る目的は非常にシンプルです。「この人に仕事を任せても大丈夫なのか?」これを判断するためです。ここを理解していないと、どれだけ時間をかけてポートフォリオを作っても、評価につながりません。

ポートフォリオは「作品を並べる場所」ではない

Webデザイナーを目指している人から、よくこんな相談を受けます。
「ポートフォリオの作品数が少ないので、もっと増やしたほうがいいですか?」「6作品くらいあれば大丈夫ですか?」「バナーを10個くらい載せたほうがいいですか?」
もちろん作品数は少なすぎないほうがいい。しかし、ここで一つ大きな勘違いがあります。
ポートフォリオは、作品数を競う場所ではありません。10作品あっても全部同じようなデザインなら、10作品分の評価にはなりません。逆に、3〜4作品しかなくても、それぞれからデザイン力や考える力、実務への対応力が伝われば、十分に評価されることがあります。
つまり重要なのは、「何作品あるか」ではなく、「何を判断できる作品が並んでいるか」です。ここを理解せず、「とりあえず作品を増やしましょう」とだけ指導するデザイン添削には注意したほうがいいでしょう。作品数を増やすこと自体が目的になった瞬間、ポートフォリオはただの作品置き場になります。

ただし、ある程度の作品数がないと、常に安定した質で制作できるかが不明なため、3~4作品であれば本当にクオリティの高いものでないと正直十分な評価は得られないでしょう。

にゃんこす
にゃんこす

クリエイティブディレクターとしての目線で言うと、
✅ 最低でも5~10作品以上
✅ 3~5業種以上

は、見たい。そして見るポイントとしては、
 クオリティやデザイン力
✅ ワンパターンになってないか?
✅ 構成やユーザーの見やすさはどうか?
✅ 下層ページはどうか?

など、その他様々な所をユーザー目線とプロの目線で見ます。
画像だけなど論外。ちゃんと実装されたURLでないと意味がない。画像だけならAIでも作れます。

採用担当者や制作会社は、ポートフォリオから「見えない部分」を見ている

ポートフォリオを見る側は、掲載されている作品だけを見ているわけではありません。

作品を見ながら、
「この人は実際の案件でも対応できそうか?」
✅「こちらの指示を理解できるか?」
✅「デザインの意図を説明できるか?」
✅「修正依頼に対応できるか?」
✅「デザインを自分で考えているのか?」
ということを推測しています。

つまり、ポートフォリオは実力そのものではなく、実力を推測するための材料です。
ここが非常に重要です。例えば、トップページのデザインだけを大きく掲載して、「高級感を意識して制作しました」と書いてある。これだけでは何も分かりません。

 なぜ高級感なのか。
✅ 誰に向けたサイトなのか。
✅ 競合と何が違うのか。
✅ どこでユーザーに行動してほしいのか。
✅ なぜこのレイアウトなのか。
✅ なぜこのフォントなのか。
こうした情報がなければ、見る側は作品から判断するしかありません。

そして判断できないものは、基本的に評価しにくい。
だからこそ、ポートフォリオ添削では「何を書くか」より「何が判断できない状態になっているか」を見る必要があります

「制作意図を書けば評価される」というのも半分間違い

最近のWebデザインでは、「制作意図をしっかり書きましょう」というアドバイスが非常に多いです。これは間違いではありません。ただし、問題は制作意図を書けば作品の弱さを補えると思ってしまうことです
例えば、「ターゲットは20〜30代女性。親しみやすさを感じてもらえるよう、柔らかな配色と丸みのあるフォントを採用しました。」文章としてはそれらしい。

しかし、肝心のデザインを見ると、
 文字のジャンプ率がおかしい
✅ 余白が不自然
✅ 写真の選定が弱い
✅ ボタンが目立たない
✅ 情報の優先順位が曖昧
✅ 色がまとまっていない

というケースがあります。

これでは、いくら説明文が立派でも意味がありません。
むしろ、「言っていることと、作っているものが一致していない」という評価になります。
デザインは作文ではありません。「こう考えました」と書くことと、「実際にそう見えるように作れること」は別の能力です。

ポートフォリオ添削で最も重要なのは「作品同士の一貫性」

もう一つ見落とされがちなのが、作品単体ではなくポートフォリオ全体を見たときの印象です。
例えば、✅1作品目は美容系。✅2作品目は飲食店。✅3作品目は士業。✅4作品目はEC。✅5作品目はフィットネス。✅6作品目は採用サイト。ジャンルが違うこと自体は問題ありません。問題なのは、全部を見ると、「結局、この人は何が得意なの?」となってしまうケースです。
Webデザイナーは「何でもできます」と言う人が多い。しかし、実際には「何でもできる」ことと「何でもそれなりに作れる」ことは違います。むしろポートフォリオを見て、「この人はこのレベルの仕事を任せられそう」と具体的にイメージできるほうが強い
これは営業でも採用でも同じです。ポートフォリオは自分の能力を全部詰め込む場所ではなく、相手に発注後の姿を想像させる場所でもあります

デザイン添削で「作品を全部載せる」はむしろ危険

作品を増やすことに夢中になると、もう一つ問題が起きます。
弱い作品まで公開してしまうことです。これはかなり重要です。

例えば、
「10作品あります!」と言っても、そのうち4作品が明らかにクオリティが低ければ、「10作品作れる人」ではなく、「10作品作ったけれど、品質管理ができていない人」と判断される可能性があります

実務では、数を作ることだけが仕事ではありません。
クライアントに納品する以上、一定の品質を維持する必要があります。だからポートフォリオにも、「自分の最高品質をどこまで維持できるのか」が表れます。デザイン添削をするときも「この作品も載せましょう」ではなく「この作品は本当に載せて大丈夫なのか?」という視点が必要です。

実務を想定するなら「完成品」だけではなく修正前後も強い

ポートフォリオで意外と重要なのが、修正や改善の過程です。
実案件では、大多数の人が一発で完成することなどほとんどありません。
※弊社の場合はほぼすべての案件デザイン修正は言われる事は無く、あるとしたら文言修正か写真変更ぐらいのレベルの制作を行っています。

クライアントから、
「もう少し高級感を出してほしい」
✅「ここの情報を目立たせたい」
✅「スマホだと見づらい」
✅「社内で確認したら、この部分を変更してほしい」
といったフィードバックが入ります。

つまり、プロのWebデザイナーに求められるのは、最初から完璧なデザインを作る能力だけではありません。フィードバックを理解し、問題点を見つけ、改善できる能力も重要です。

そのためポートフォリオでは、
✅「最初はこうだった」

✅「問題点をこう分析した」

✅「こう修正した」

✅「こう改善した」
という流れが見えると、実務能力を伝えやすくなります。

これは単なる「制作意図」よりも、はるかに実務的です。

「おしゃれ」と「Webデザインとして優れている」は別物

ここはデザイン添削で非常に重要なポイントです。おしゃれなサイトを作れる。これはWebデザイナーとしてプラスです。しかし、おしゃれ=優れたWebデザインではありません。
例えば、写真が大きく、余白も多く、洗練されている。一見すると非常におしゃれ。

しかし、
「何の会社なのか分からない」
✅「問い合わせボタンが見つからない」
✅「スマホでは文字が小さい」
✅「重要な情報が下に埋もれている」
なら、Webサイトとしては問題があります。

Webデザインは作品展示ではありません。
実際に人が使います。だから、見た目の美しさと機能性を両立させる必要があります。
ここを理解しているかどうかは、ポートフォリオを見ればかなり分かります。

ポートフォリオ添削で「AIっぽい評価」しかされないなら危険

最近はAIにデザイン画像を読み込ませれば、「余白を改善しましょう」「色のコントラストを調整しましょう」「視線誘導を意識しましょう」「ターゲットに合わせた配色にしましょう」など、もっともらしいアドバイスが簡単に出てきます。もちろんAIを使うこと自体が悪いわけではありません。問題なのは、それだけでデザイン添削をした気になってしまうこと。

本当に必要なのは、
「なぜこの余白が悪いのか」
✅「どの程度まで詰めればいいのか」
✅「このフォントに変えると何が改善するのか」
✅「この写真を変えるなら、どういう写真を選ぶべきなのか」
という具体的な判断です。

そして、その判断には経験値が必要です。
だからこそ、デザイン添削を依頼するなら「一般論を教えてくれる人」ではなく「実際に大量の制作をしてきた人」を見るべきです。

ポートフォリオ添削で見るべきなのは「直す場所」より「なぜそうなったか」

デザイン添削で、「ここを赤にしましょう」「ここを大きくしましょう」「余白を増やしましょう」と言われて終わってしまうケースがあります。
これでは、その作品は直せても、次の作品には応用できません。重要なのは、「なぜあなたは、そのデザインを選んだのか」を掘り下げることです。

例えば、
「なぜこの写真を選んだ?」
✅「なぜこのフォント?」
✅「なぜこのサイズ?」
✅「なぜこの位置?」
✅「なぜこの色?」
✅「ユーザーに最初に見てほしい情報は何?」
と質問していく。
すると、その人がデザインを考えて作っているのか、感覚だけで作っているのかが分かります。

デザイン力を上げる添削とは、単に赤字を入れる作業ではありません。
自分で問題を発見できるようにすること。ここまでやって初めて、添削が技術向上につながります。

ポートフォリオの完成度は「デザイナー本人の成長度」も表している

面白いことに、ポートフォリオを定期的に作り直している人は、デザインも成長しやすい傾向があります。

なぜなら、
✅「昔の作品を見る」

✅「今見るとここがダサいと気づく」

✅「なぜダサいのか考える」

✅「改善する」
というサイクルが生まれるからです。

逆に、「これが自分の最高傑作です」と何年も同じ作品を掲載している場合は注意が必要です。

 デザインのトレンドも変わります。
✅ Webの技術も変わります。
✅ ユーザーの感覚も変わります。
何より、自分自身の基準値が変わっていなければ成長しません。

ポートフォリオは完成したら終わりではありません。自分の現在地を確認するための「鏡」でもあります。

だから「デザイン添削」は誰に頼んでも同じではない

ここまで読めば分かると思いますが、デザイン添削は単なる間違い探しではありません。

まして、
「丁寧に教えてくれる人」
✅「優しく褒めてくれる人」
✅「返信が早い人」

を探すことが目的でもありません。

必要なのは、自分では気づけない問題を、具体的に指摘できる人です。
そして、そのためには添削する側にも当然、一定以上のデザイン経験が必要です。
「デザイン歴○年」「Webデザイナーとして活動」「フリーランスとして独立」といった肩書だけでは判断できません。実際にどんなWebサイトを作ってきたのか。どの程度の品質の制作物を継続的に作っているのか。どういうクライアントの案件を担当してきたのか。そこを見るべきです。

WebデザインスクールAppRizzが考える「本当に意味のあるデザイン添削」

WebデザインスクールAppRizz(アップリズ)では、単純に作品を見て、「ここをこうしたらいいですよ」という添削だけをすることを目的としていません。重要なのは、なぜ今のデザインになっているのかを理解し、次から自分で改善できるようになること

だからこそ、
「なんとなく作った」
✅「参考サイトを真似した」
✅「AIに提案してもらった」
という状態から一歩進み、自分でデザインの良し悪しを判断できる基準を作ることを重視します

特に、独学やスクールで一通り学んだものの、「作品が素人っぽい」「ポートフォリオを作ったけれど案件につながらない」「自分のデザインの何が悪いのか分からない」という人にとって、第三者からの具体的なデザイン添削は大きな意味があります。ただし、ここでも重要なのは「誰に添削してもらうか」です

まとめ|ポートフォリオ添削で本当に見るべきなのは「作品数」ではない

ポートフォリオを強くするために必要なのは、単純に作品を増やすことではありません。
重要なのは、「この人なら実際の仕事を任せられそう」と思ってもらえる材料が揃っているか。

そのためには、作品のクオリティはもちろん、
 何を目的に作ったのか
✅ どんな課題をどう解決したのか
✅ 自分がどこまで担当したのか
✅ なぜそのデザインにしたのか
✅ 修正や改善にどう対応したのか
✅ 実際に使われることを想定しているか
まで見せる必要があります。

そして、最も重要なのはポートフォリオそのものがWebデザイナーとしての実力を証明していることです。どれだけ文章で「デザインが得意です」と書いても、作品が弱ければ意味がありません。逆に、作品が強ければ、余計な自分語りをしなくても伝わります。
ポートフォリオは履歴書ではありません。「私はこれだけ作れます」という証拠です。だからこそ、ポートフォリオ添削を受けるなら、「褒めてもらえる人」ではなく、自分では見えていない弱点を、実際の制作経験をもとに指摘できる人を選ぶべきです。そしてデザイン添削の本当の目的は、目の前の1作品を綺麗にすることではありません。「次に自分一人で作ったときにも、以前より良いデザインを作れるようになること」。そこまで到達して、初めて「添削を受けた意味があった」と言えるのではないでしょうか。

ポートフォリオ添削で落とされる人の共通点|「自分語り」より作品を見せるべき理由
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