
デザイン添削というと、「ここは余白を増やしましょう」「もう少し文字を大きくしましょう」「色を統一しましょう」「視認性を上げましょう」といったアドバイスをもらうことだと思っている人も多いでしょう。もちろん、これらも間違いではありません。しかし、問題は「その指摘をした人自身が、どんなデザインを作っているのか」です。
例えば、あなたが美容師を選ぶとします。「髪の毛を切る技術はあります」と言われただけで、その人に髪を切ってもらうでしょうか。普通なら、その美容師がどんな髪型を作っているのか、実際の仕上がりを見ます。Webデザインもまったく同じです。むしろデザインは、完成物を見れば実力がかなり露骨に出ます。だからこそ、デザイン添削を依頼する前に見るべきなのは、肩書ではなく制作実績です。
- 「Webデザイン歴10年」は、それだけでは何の証明にもならない
- 「講師」「メンター」という肩書にも注意したい
- デザイン添削を受けるなら「制作実績を5〜10件」確認する
- 「守秘義務があるので見せられません」は本当にそれだけなのか?
- ポートフォリオ添削で「見た目だけ」を指摘されても意味がない
- AIに分析させたような添削では、デザイン力は伸びない
- ポートフォリオ添削で本当に見るべきなのは「作品」だけではない
- 「添削を受ければ上手くなる」は半分間違っている
- 良いデザイン添削とは「赤ペン先生」ではない
- WebデザインスクールAppRizzが考える「本当に価値のある添削」
- デザイン添削・ポートフォリオ添削で失敗しないために
- まとめ|デザインのレベルを上げたいなら「誰に添削してもらうか」を疑え
「Webデザイン歴10年」は、それだけでは何の証明にもならない
ここはかなり重要です。
例えば、「Webデザイン歴10年」という人がいたとします。一見すると、かなり経験豊富に見えます。しかし、その「10年」の中身は何でしょうか。
↓
✅ その後ほとんどWeb制作をしていない。
↓
✅ 数年後に再びWeb制作を始めた。
↓
✅ 「Web制作歴10年」とプロフィールに書く。
これでも、本人が嘘をついているとは限りません。
「10年前からWebに携わっています」と言えてしまうからです。
同じように、「デザイン業界10年」という肩書も、それだけでは判断できません。
制作会社で毎月何本もWebサイトを制作してきた10年と、趣味程度にデザインを触ってきた10年では、経験値がまったく違います。さらに、「Webデザイナーとして活動しています」という言葉も同じです。活動していることと、高いレベルの制作ができることは別問題です。
「講師」「メンター」という肩書にも注意したい
もう一つ注意したいのが、「Webデザイン講師」「Webデザインメンター」「デザインコンサルタント」といった肩書です。これらの肩書自体に問題があるわけではありません。問題なのは、「教えている」という事実と「高いデザインができる」という事実を混同してしまうことです。
教えることと、作ることは別の能力です。
✅ 最近どんなWebサイトを制作したのか
✅ どのような企業案件を担当したのか
✅ どの程度の規模のサイトを制作したのか
✅ デザインだけでなく実装まで理解しているのか
✅ 継続的に制作現場にいるのか
ここを確認する必要があります。
「教えています」ではなく、「何を作ってきたのですか?」を見るべきなのです。
デザイン添削を受けるなら「制作実績を5〜10件」確認する
ここはかなり強くおすすめしたいポイントです。
デザイン添削を依頼する前に、最低でも5〜10件程度の制作実績を確認してください。
1作品だけでは判断できません。
✅ 他人が制作したもの
✅ 過去のベスト作品
✅ チーム制作
✅ 外注した作品
✅ たまたま良くできた作品
という可能性もあるからです。
5作品、10作品と見ていくと、その人の平均的なデザインレベルが見えてきます。ここが重要です。
プロを見るときは「最高傑作」ではなく、普段の平均値を見るべきです。例えば10作品を見て、8作品が高いレベルなら、その人には一定の実力がある可能性が高い。逆に、1作品だけ綺麗で、残りが普通。あるいは、作品ごとにクオリティがバラバラ。こういう場合は慎重に見るべきでしょう。
「守秘義務があるので見せられません」は本当にそれだけなのか?
ここもよくある話です。
「実績を見せてもらえますか?」と聞いたら、「クライアントとの守秘義務があるので公開できません」と言われるケースがあります。もちろん、本当に公開できない案件はあります。そのため、守秘義務がある=即アウトと決めつけるのは適切ではありません。しかし、「だから実績を一切確認できません」となると話は別です。
✅ 実績の一部を匿名化する。
✅ 公開可能な案件を見せる。
✅ URLではなく画像で説明する。
✅ 制作範囲を説明する。
✅ 許可を取った実績を掲載する。
など、実力を確認する方法はいくらでもあります。
本当に長期間、制作現場にいて、多数の案件を経験している人なら、何らかの形で制作実績を確認できる材料があるはずです。

注意すべきは、画像の制作実績の場合、FVだけとかの実績画像は、制作していない可能性が高いです。ましてや下層もないしスマホ版もない、公開すらされていないでしょう。画像の場合は最低でもTOPページのPC版及びスマホ版のヘッダーからフッターまでないと信用してはいけないでしょう。
また、昨今、AIでTOPページの画像ぐらいだせるので、確実なのはその案件のURLを聞くか検索で上がっているキーワードを聞くとよいでしょう。
それすら教えてもらえないなら、確実に疑うべきです。
ポートフォリオ添削で「見た目だけ」を指摘されても意味がない
ポートフォリオ添削でも同じです。
「文字を大きくしましょう」「余白を増やしましょう」「色を変えましょう」だけなら、正直そこまで難しくありません。本当に必要なのは、「なぜ、そのデザインになっているのか」まで踏み込むことです。
例えば、「このサイトは素人っぽい」という評価だけでは意味がありません。
✅ 写真の選定なのか。
✅ タイポグラフィなのか。
✅ 余白なのか。
✅ レイアウトなのか。
✅ 色なのか。
✅ 情報量なのか。
✅ 装飾なのか。
✅ コンテンツ設計なのか。
✅ 視線誘導なのか。
さらに、「では、どう直せばプロのデザインに近づくのか」まで説明できなければ、添削として不十分です。
AIに分析させたような添削では、デザイン力は伸びない
最近はAIを使えば、デザインについて大量のコメントを生成できます。
✅「コントラストを調整しましょう」
✅「ユーザビリティを考慮しましょう」
✅「視認性を高めましょう」
確かに間違ってはいません。しかし、これだけならAIにも言えます。
問題は、そのサイト固有の問題を見抜けるかです。
例えば、「このデザインはなぜ安っぽく見えるのか」という問題。これは単純なチェックリストだけでは解決できません。写真、フォント、余白、サイズ、配置、色、装飾、情報設計などが複合的に絡んでいるからです。

さらにプロの制作現場では、
✅「このクライアントなら、ここまでやる」
✅「この業種なら、この表現では弱い」
✅「このターゲットなら、この写真は刺さらない」
✅「この構成なら、ここで離脱する」
といった判断があります。
デザイン添削の価値は、一般論ではなく、この判断力にあります。
ポートフォリオ添削で本当に見るべきなのは「作品」だけではない
ポートフォリオ添削では、作品そのものだけを見るのも不十分です。
なぜなら、ポートフォリオは「自分が何者なのかを伝える営業ツール」だからです。
✅「何を担当したのか分からない」
✅「誰向けのサイトなのか分からない」
✅「デザインの意図が説明できない」
✅「制作会社に依頼したのか本人が作ったのか分からない」
という状態では、採用側やクライアントは判断できません。
したがってポートフォリオ添削では、作品のクオリティ+見せ方+説明力+実務感まで見る必要があります。
「添削を受ければ上手くなる」は半分間違っている
ここも重要です。
添削は魔法ではありません。10回添削を受けても、毎回同じミスを繰り返していれば成長しません。
本当に重要なのは、指摘された内容を次の制作で再現できるようになること。
✅「余白が悪い」と指摘されたなら、次の作品では自分で余白の違和感を発見できなければ意味がありません。
✅「写真選びが弱い」と言われたなら、次は自分で写真の良し悪しを判断できる必要があります。
つまり、本当に優れたメンターの役割は、答えを教えることではなく、受講者自身の判断基準を引き上げることです。
良いデザイン添削とは「赤ペン先生」ではない
良いデザイン添削は、「ここを直してください」だけでは終わりません。
「なぜ今のデザインが弱いのか」→「どう考えれば改善できるのか」→「次から自分で判断するにはどうすればいいのか」
まで伝えることです。
だからこそ、デザイン添削を依頼するときは、「何を直せばいいですか?」だけではなく「なぜこのデザインがプロのレベルに届いていないのか教えてください」と聞いてみてください。
ここに答えられる人と答えられない人では、添削の質が大きく変わります。
WebデザインスクールAppRizzが考える「本当に価値のある添削」
WebデザインスクールAppRizz(アップリズ)は、単にツールの操作方法を教えるスクールではありません。現役の制作現場で必要になる、「なぜこのデザインなのか」を考えることを重視しています。Webデザインは、PhotoshopやIllustratorなどの操作ができれば完成するものではありません。
✅ ターゲット
✅ ブランド
✅ 情報設計
✅ 視線誘導
✅ ビジュアル表現
✅ レスポンシブ
✅ 実装
まで考えた上で、最適なデザインを組み立てる必要があります。
だからこそ、デザイン添削でも、「なんとなく綺麗」ではなく「なぜ良いのか」「なぜ悪いのか」を言語化できる状態を目指します。
デザイン添削・ポートフォリオ添削で失敗しないために
最後に、これからデザイン添削やポートフォリオ添削を受ける人に伝えたいことがあります。
「誰に添削してもらうか」を軽く考えないでください。

✅ 安いから。
✅ SNSで有名だから。
✅ フォロワーが多いから。
✅ 「現役」と書いてあるから。
✅ 「歴○年」と書いてあるから。
これだけで判断するのは危険です。
見るべきなのは、結局のところ実力の証拠です。
✅ 1作品だけではなく、複数作品を見る。
✅ できれば5〜10作品程度を見る。
そのうえで「この人に自分のデザインを見てもらいたい」と思えるかを判断する。
これはデザイン添削だけではありません。
Webデザインのメンター選びでも、スクール選びでも同じです。肩書や営業文句より、最終的には制作物が一番正直です。
まとめ|デザインのレベルを上げたいなら「誰に添削してもらうか」を疑え
✅ ポートフォリオを改善したい。
✅ 仕事を取れるレベルになりたい。
そう思うなら、ただ添削サービスを探すのではなく、「その人自身が、本当に高いレベルのデザインを作れるのか?」を最初に確認してください。
デザインの世界では、肩書は簡単に作れます。
「現役」「プロ」「講師」「メンター」「歴10年」という言葉を書くこと自体は誰にでもできます。嘘か本当かなんて簡単には調べようもありません。しかし、高いレベルの制作実績を何作品も積み上げることは簡単ではありません。だからこそ、見るべきものは言葉ではなく作品です。そして、本当に優れたデザイン添削とは、単に赤ペンを入れることではありません。あなた自身の「良いデザインを見抜く基準」を引き上げることです。
WebデザインスクールAppRizz(アップリズ)では、こうした実務レベルの視点からデザインを学びたい方に向けて、デザインの考え方から実制作まで、現場を意識した指導を行っています。
✅「何となく作れる」から抜け出したい。✅「素人っぽいデザイン」を卒業したい。✅ポートフォリオを本当に仕事につながるレベルまで引き上げたい。
そんな方こそ、誰にデザインを添削してもらうのかを、もう一度考えてみてください。



