
「優しそうだから、この人にデザイン添削をお願いしよう」「親身になって相談に乗ってくれそう」「SNSでいつも丁寧にコメントしているから良さそう」「この人なら安心して教えてもらえそう」
デザイン添削やポートフォリオ添削を探している人の中には、こうした基準でメンターやスクールを選んでいる人が少なくありません。しかし、あえて厳しいことを言います。
あなたは「いい人」を探しているのでしょうか?
違いますよね。あなたが欲しいのは、デザインが上手くなること。そして、ポートフォリオを改善して、仕事につながる状態にすること。本来の目的はここです。

それなのに、いつの間にか、
「優しい人か」
「話しやすい人か」
「親身になってくれるか」
という、人柄の評価にすり替わってしまう。
これは、デザイン添削やポートフォリオ添削を選ぶうえで、かなり危険なズレです。
- デザイン添削で「いい人」を探してはいけない理由
- 「親身になってくれる」と「成長させられる」は全く違う
- 実は「優しい添削」ほど危険な場合がある
- 本当に優秀なメンターは「嫌われるリスク」を取れる
- 「いい人だから契約した」が失敗の始まりになることもある
- デザイン添削で最初に見るべきものは「人」ではなく「成果物」
- ポートフォリオ添削では「自分より上の基準」を持つ人を選ぶ
- 「自分と似た人」を選ぶと、いつまでも同じレベルから抜け出せない
- デザイン添削は「答え合わせ」ではなく「基準値のアップデート」
- ポートフォリオ添削で「仕事につながる視点」まで見てもらう
- Webデザインスクールを選ぶときも「人柄」だけで決めてはいけない
- WebデザインスクールAppRizzが「人柄」より「制作力」を重視する理由
- 結局、デザイン添削で選ぶべきなのは「自分を気持ちよくしてくれる人」ではない
- まとめ|「いい人探し」ではなく「目的を達成できる人探し」をする
デザイン添削で「いい人」を探してはいけない理由
まず誤解のないように言っておきます。
人柄が良いこと自体は、もちろん悪いことではありません。むしろ、厳しいだけで人の話を聞かないメンターより、コミュニケーションが取りやすい人のほうが学びやすいでしょう。
問題は、「人柄が良い=デザインを教える能力が高い」と考えてしまうことです。
これはまったく別の話です。
✅ 病院に行って、「この先生、めちゃくちゃ優しいから手術をお願いしよう」と、技術を確認せずに決めるでしょうか。
✅ 美容室でも、「この美容師さん、すごく感じが良いから髪を切ってもらおう」だけで決めるでしょうか。
もちろん人柄も大切です。しかし、最終的に重要なのは目的を達成できる能力があるかどうかです。
デザイン添削なら、「この人に見てもらった結果、自分のデザインレベルが上がるのか?」これが最重要です。
「親身になってくれる」と「成長させられる」は全く違う
ここは非常に重要です。
「親身になってくれるメンター」という言葉は、とても聞こえが良いですよね。しかし、親身であることと、相手を成長させることは別です。
例えば、「いいですね!」「ここまで作れるのはすごいです!」「初心者なのに頑張っていますね!」「この調子で大丈夫ですよ!」こう言われれば、気分は良くなります。でも、それでデザインが上手くなるでしょうか。なりません。
✅「ここは弱いです」
✅「このレイアウトでは素人感が残っています」
✅「この写真の選び方は良くありません」
✅「このフォントではブランドイメージと合っていません」
✅「この部分は情報設計からやり直したほうがいいです」
と、必要なことを言ってもらわなければいけません。
つまり、「気分を良くしてくれる人」と「実力を引き上げてくれる人」は違います。
実は「優しい添削」ほど危険な場合がある
デザイン添削で怖いのは、間違った方向に進んでいるのに、それを誰にも指摘されないことです。
例えば、あなたが作ったWebサイトに対して、「すごく良いですね!」「まとまっています!」「おしゃれです!」と言われたとします。あなたは安心するでしょう。そして、そのまま次の案件を受注するかもしれません。

ところが、クライアントから、
「なんか素人っぽいですね」
「テンプレっぽいですね」
「もっとプロっぽくしてください」
「競合サイトと比べて見劣りします」
と言われたらどうでしょう。
ここで初めて、自分の基準が間違っていたことに気づきます。
これはかなり怖いことです。なぜなら、間違った自信を持った状態で市場に出てしまうからです。
デザイン添削の価値は、褒めてもらうことではありません。自分では気づけない問題を発見してもらうことです。
本当に優秀なメンターは「嫌われるリスク」を取れる
ここが、良いデザイン添削と悪いデザイン添削の大きな違いです。
本当に相手の成長を考えているなら、時には耳の痛いことを言わなければいけません。
✅「このポートフォリオでは制作会社には刺さらない」
✅「この作品は載せないほうがいい」
✅「このデザインは一度全部作り直したほうがいい」
こういう話です。
もちろん、何でも否定すればいいわけではありません。
重要なのは、感情ではなく根拠を持って改善点を伝えること。そして、「ここがダメ」で終わらず、「なぜダメなのか」「どうすれば改善できるのか」まで説明する。これが本当の添削です。
「いい人だから契約した」が失敗の始まりになることもある
これはWebデザインに限った話ではありません。
実際、クライアントからよく聞くのが、今のサイトは「営業担当の人がすごく良い人だったので契約してしまいました」という話です。

しかし、その後、
✅「思っていたものと違った」
✅「納期が遅れた」
✅「修正ばかりだった」
✅「完成したサイトが微妙だった」
という問題が起こる。
なぜでしょうか。営業担当者の人柄と、制作物のクオリティは別だからです。
営業が丁寧だった。返信が早かった。話をよく聞いてくれた。感じが良かった。それ自体は素晴らしいことです。でも、「だから良いWebサイトが作れる」にはなりません。
デザイン添削もまったく同じです。「話しやすい」「優しい」「返信が早い」「丁寧」これらはプラス要素ではあります。しかし、主目的ではありません。
デザイン添削で最初に見るべきものは「人」ではなく「成果物」
では、何を見ればいいのでしょうか。
順番が重要です。まず見るべきなのは、その人が実際に作った成果物です。そして、「自分が目指しているレベルに近づける人なのか?」を考える。ここを最初に判断する。
✅「話しやすそうか」
✅「質問しやすそうか」
✅「指導スタイルが合いそうか」
を確認する。この順番なら問題ありません。
逆に、「この人、優しそう」➡「お願いしてみよう」➡「あとから実績を見る」という順番は危険です。判断の優先順位が逆です。
ポートフォリオ添削では「自分より上の基準」を持つ人を選ぶ
ポートフォリオ添削を受ける目的は何でしょうか。
自分の作品を褒めてもらうことではありません。自分では気づけない弱点を発見することです。
そのためには、自分より高い基準を持っている人に見てもらう必要があります。
自分のデザインを10点満点で「7点」だと思っている。
しかし、添削する人自身の制作レベルが「6点」だったらどうでしょう。
その人から、「十分良いですよ」と言われても、意味がありません。
逆に、非常に高い基準を持つ人から、「ここはまだ弱い」「この部分を詰めれば一段上がる」と言われたほうが、成長につながります。つまり、自分が安心できる相手ではなく、自分の基準値を引き上げてくれる相手を選ぶ。これが重要です。
「自分と似た人」を選ぶと、いつまでも同じレベルから抜け出せない
SNSでは、「未経験からWebデザイナーになりました」「独学で頑張っています」「同じ初心者の方、一緒に頑張りましょう」というコミュニティがたくさんあります。
もちろん、仲間を作ること自体は悪くありません。しかし、デザインを上達させたいなら、同じレベルの人だけで固まるのは危険です。なぜなら、自分たちの中では、「これなら十分」という基準が出来上がってしまうからです。

そして、お互いに、「すごい!」「上手ですね!」「プロっぽい!」と評価し合う。レベルの低い者同士の無意味な馴れ合い、褒め合い、忖度・・・。
しかし、実際の制作会社やクライアントの評価は、そこではありません。
市場には、「他のデザイナーと比較してどうなのか」という厳しい基準があります。だからこそ、自分より明らかにデザインレベルが上の人に見てもらう必要があります。
デザイン添削は「答え合わせ」ではなく「基準値のアップデート」
ここが今回の記事で一番伝えたい部分です。
デザイン添削の本当の価値は、「この部分をこう直してください」という答えをもらうことではありません。自分自身のデザインを見る目を変えることです。
✅ 今まで「おしゃれ」と思っていたフォントに違和感を持つ。
✅ 今まで「良い写真」と思っていた素材が、実はターゲットに合っていないことに気づく。
✅ 今まで「情報をたくさん入れたほうが親切」と思っていたものが、逆にユーザーを迷わせていることに気づく。
こうした変化が起きて初めて、添削が意味を持ちます。
ポートフォリオ添削で「仕事につながる視点」まで見てもらう
ポートフォリオは、単なる作品集ではありません。
仕事を取るための営業資料です。だからこそ、「綺麗に並べる」だけでは足りません。
✅ 何ができるデザイナーなのか。
✅ どんな案件を任せられるのか。
✅ どこまで担当できるのか。
✅ 制作意図を説明できるのか。
✅ 実務を任せても大丈夫そうか。
こうした情報まで含めて設計する必要があります。
例えば、作品が綺麗でも、「Photoshopで作りました」だけでは、クライアントは仕事を依頼する理由がありません。一方で、「ターゲットは30代女性。競合との差別化として○○を意識し、問い合わせへの導線を○○に設計した」と説明できれば、単なる「作った人」から「考えてデザインできる人」に変わります。これがポートフォリオの本質です。
Webデザインスクールを選ぶときも「人柄」だけで決めてはいけない
これはWebデザインスクール選びでも同じです。

✅「先生が優しそう」
✅「口コミが良い」
✅「楽しそう」
✅「アットホーム」
これだけでスクールを決めるのは危険です。
もちろん、学習環境として人間関係は重要です。
しかし、最終的に身につけたいのは、Webデザインのスキルです。ならば、「誰が教えるのか」だけではなく、「その人たちは実際にどんなWebサイトを作っているのか」を見るべきです。
さらに、講師個人だけではなく、制作会社としてどのような案件を扱っているのかまで確認すると、より実態が見えます。
WebデザインスクールAppRizzが「人柄」より「制作力」を重視する理由
WebデザインスクールAppRizz(アップリズ)は、Web制作会社を母体としたスクールです。
だからこそ、デザインを教えるときも、「生徒さんが喜ぶこと」だけを優先しているわけではありません。もちろん、質問しやすい環境や相談しやすいコミュニケーションは大切です。しかし、それ以上に重要なのは、実際の制作現場で通用するかどうか。ここです。
Webデザインは、趣味ではありません。クライアントから依頼され、目的があり、納期があり、競合があり、成果を求められます。「私はこう思います」だけでは仕事になりません。
✅ なぜこの構成なのか。
✅ なぜこの写真なのか。
✅ なぜこの色なのか。
✅ なぜこの導線なのか。
こうしたことを説明し、結果につなげる必要があります。
だからこそ、添削においても「優しい先生」になることだけを目指すのではなく、プロとして必要な基準を伝えることを重視しています。
結局、デザイン添削で選ぶべきなのは「自分を気持ちよくしてくれる人」ではない
ここまで読んで、「じゃあ、厳しい人を選べばいいの?」と思うかもしれません。
それも違います。厳しければ良いわけでもありません。
実力があり、その実力を根拠を持って伝えられ、自分を成長させられる人です。
優しいか厳しいかは、その次です。
本当に見るべきなのは、「この人に添削してもらったら、自分の基準値が上がるか?」この一点です。
まとめ|「いい人探し」ではなく「目的を達成できる人探し」をする
デザイン添削もポートフォリオ添削も、最終的な目的を忘れてはいけません。
✅ デザインが上手くなること。
そして、
✅ 仕事につながるポートフォリオを作ること。
その目的を達成するために必要な人を選ぶべきです。
人柄を見るな、という話ではありません。人柄を「最初の判断基準」にするな、という話です。
まず能力を見る。そのうえで人柄を見る。この順番です。

✅ 営業担当が良い人だったから契約する。
✅ メンターが優しそうだから依頼する。
✅ SNSで親身にコメントしてくれるから信用する。
こうした判断だけでは、目的を達成できる保証はありません。
「この人は、自分を今いる場所から一段上に連れていけるのか?」ここを冷静に考えてください。
Webデザインを本気で仕事にしたいなら、自分が安心できる人ではなく、自分の基準を引き上げてくれる人を選ぶ。それが、デザイン添削やポートフォリオ添削で失敗しないための、最も重要な考え方です。



