
Webスクールが作り出した「作れるだけ」のデザイナー問題
近年、Webデザインを学ぶ人は急激に増えています。
副業ブーム、フリーランスブーム、在宅ワーク需要の高まりによって「未経験からWebデザイナーへ」
「3ヶ月で案件獲得」「案件保証」といったスクールやオンライン講座も数多く存在しています。
しかし、その裏側でWeb制作業界では大きな問題も起きています。それが、十分なスキルや実務経験がない状態で、Webデザイナーとして市場に出てしまう人が増えていることです。
もちろん、未経験からWebデザインを学ぶこと自体は悪いことではありません。

問題なのは
「ツールが使えるようになった」
「簡単なデザインを作れるようになった」
「ポートフォリオを作った」
という段階で、プロとして仕事を請けられるレベルになったと勘違いしてしまうことです。
そして、この問題の背景には、一部の粗悪なWebスクールやオンライン講座、コミュニティなどの存在があります。
なぜ一部のWebスクールが“未熟なデザイナー”を生み出してしまうのか
理由①「短期間で稼げる」を売るためのカリキュラム
現在、多くのWebスクールでは「未経験から3ヶ月でWebデザイナー」「半年で月収○万円」
「副業で案件獲得」といった訴求がされています。しかし、本当にクライアントから評価されるWebデザイナーになるには、単純なツール操作だけでは足りません。
✅ デザインの基礎
✅ レイアウト設計
✅ ターゲット分析
✅ ユーザー心理
✅ SEO
✅ Webマーケティング
✅ 競合分析
✅ 提案力
✅ 実際の制作経験
などです。
これらを本質的に身につけるには、一定の時間と実践経験が必要です。しかし、一部のスクールでは短期間で成果を見せる必要があります。そのため、「本当に市場で通用するスキル」ではなく、「営業するための最低限の見た目」を先に作らせるケースがあります。その代表例が、Canvaなどで作成したポートフォリオを持たせて営業させる方法です。
Canvaポートフォリオ自体が悪いわけではない
ここは誤解してはいけません。
Canvaでポートフォリオを作ること自体は問題ありません。営業資料として活用することもできます。
問題は、Webサイト制作を仕事にしている人が自分自身のWebサイトを作らず、営業資料だけで活動しているケースです。

クライアント目線で考えてみると分かります。
「ホームページは会社の信用になります」
「集客できるホームページを作ります」
「SEOで集客できます」
「Webサイトは資産になります」
と説明している制作者が、自分自身では検索から集客できるサイトを持っていない。
これは大きな矛盾になります。
特に法人案件や高単価案件では、「この人は本当にWebサイトの価値を理解しているのか?」という判断材料になります。まぁまず法人案件や高単価案件を受注することはかなり難しいでしょう。
最も問題なのは「実績」の扱い方
Web制作業界でもっとも危険なのが、実力以上に見せるための実績作りです。
一部の悪質なスクールやオンライン講座、コミュニティでは歪んだやり方を教えており、それがWeb制作業界の最大の闇です。
以下のような問題が指摘されています。
課題制作を実案件のように見せる
本来、スクール課題は練習です。しかし、「制作実績として掲載しましょう」という形で、実際のクライアント案件のように見せて営業するケースがあります。もちろん、架空案件や自主制作として明確に表示するなら問題ありません。しかし、受注案件のように誤認させる表示はクライアントとの信頼関係を壊します。
チーム制作を個人実績として見せる
弊社では完全自社完結ですが、Web制作はチームで制作することもあります。
問題は、自分が担当していない部分まで「自分がすべて制作しました」という形で営業することです。実務では「何を担当したのか」が重要です。
✅ デザインだけなのか。
✅ ディレクションまで担当したのか。
✅ SEO設計まで行ったのか。
ここを曖昧にすると、クライアントは正しい判断ができません。
「ハッタリも実力のうち」という危険な考え方

一部の悪質なスクールやコミュニティで
✅「案件を取ってから勉強すればいい」
✅「できると言えば仕事になる」
✅「受注してから外注すればいい」
✅「他人や他社の制作実績を自分の実績と偽る」
という教えが横行しています。
しかし、これは非常に危険です。なぜなら、Web制作はクライアントのビジネスに直接関わる仕事だからです。
✅ サービス業のホームページなら売上に影響します。
✅ 採用サイトなら人材獲得に影響します。
✅ 企業サイトなら会社の信用に関わります。
経験やスキル不足を隠して受注することは、最終的にクライアントへ負担を押し付けることになります。
「トレース=実績」という間違った認識
もう一つ問題になるのが、模写(トレース)です。
優れたサイトを分析し、真似して作る練習自体は非常に有効です。プロでも行います。しかし、模写はあくまで練習です。実際の案件として制作したわけではありません。
ところが一部では「同じカタチを作れるなら実績になる」という誤った認識があります。本来はただの技術練習ですが、悪質なスクールやコミュニティでは「同じものを再現できるスキルがあるのだから、これはあなたの実績と言っていい」と教え、公開されている本物のサイトのURLをそのまま自分の実績として掲載させるケースがあります。
クライアントからすれば、模写しただけの人間と、実際にそのサイトを企画・構築した本物のプロを混同させられるわけですから、完全な詐欺です。これは、料理学校で有名シェフの料理を再現したから、その料理店を経営した経験があると言うようなものです。技術練習と実務経験は別物です。
なぜ彼らはバレないと思っているのか?
クライアントもわざわざその会社やお店に問い合わせて確かめるなんて事はほぼ無いでしょうし、Web制作の中には、クライアントと制作者の間で「守秘義務契約(NDA)」を結んでいることもあります。そのため、彼らは「本当の制作者が誰なのかは、外からは確認できないはずだ」という業界の仕組みを悪用しています。
突っ込まれても「守秘義務があるので、これ以上は言えません」と言えば逃げ切れると、スクールやコミュニティで良くない知恵を付けられているのです。
なぜこのような問題が起きるのか
理由は単純です。
スクール側にとって「卒業生が案件を獲得した」という実績は強力な広告になるからです。
もちろん、すべてのスクールがそうではありません。しかし、一部では、「本当にクライアントの成果につながる力」より、「卒業後すぐ案件を取れたという数字」を優先してしまうケースがあります。その結果、見た目だけ多少整ったポートフォリオを持つ、実務経験の浅い制作者が市場に増えてしまいます。
一番被害を受けるのはクライアント
この問題で最も困るのは、初心者デザイナーでもスクールでもありません。依頼した企業です。例えば、「集客できるホームページを作ります」と言われて依頼した。

しかし完成したサイトは
✅ デザインがテンプレート感満載
✅ SEO設計がされていない
✅ 検索順位が上がらない
✅ 問い合わせにつながらない
✅ 納品後、連絡がつかない
というケースが多々あります。
ホームページは、「作ったら終わり」ではありません。本来は、「目的を達成するためのマーケティングツール」です。
大阪でも増えているWebデザインスクール選びの注意点
大阪でもWebデザインスクールやオンライン講座は増えています。しかし、選ぶ時に見るべきなのは「何ヶ月で卒業できるか」「受講料はいくらか」だけではありません。
✅ 誰から学ぶのか。
✅ その講師は実際にクライアント案件を経験しているのか。
✅ その講師やスクールの制作実績のレベルは高いのか。
✅ 制作だけでなくSEOや集客まで理解しているのか。
という部分です。
WebデザインスクールAppRizz(アップリズ)が大切にしていること
WebデザインスクールAppRizz(アップリズ)は、単純に「サイトを作れる人」を増やすことを目的としていません。目指しているのは、クライアントの目的を理解し、成果につながるWebサイトを作れるデザイナーです。

そのため、デザインスキルだけではなく
✅ 実務レベルの制作
✅ SEO
✅ Webマーケティング
✅ 競合分析
✅ 提案力
✅ 改善視点
まで含めて学ぶことを重視しています。
「作れる」だけではなく、「任せられる」Webデザイナーになるために必要な力を身につける。
それがWebデザインスクールAppRizz(アップリズ)の考え方です。
まとめ|Webデザイナーを名乗る前に、本当に必要なこと
Webデザインは、ツールを操作できれば終わりではありません。
本当に価値があるのは、見た目を作る技術ではなく、クライアントの課題を解決する力です。
短期間で結果を出すことだけを追い求めると、本質を見失います。これからWebデザインを学ぶ人こそ「案件が取れるか」ではなく「プロとして責任を持てるレベルまで成長できる環境か」を見ることが重要です。

